【話題】「EVはCO2多い」=ドイツ著名エコノミスト主張で論争

「発電や電池製造の過程を考慮すれば、電気自動車(EV)の二酸化炭素(CO2)排出量は最新のディーゼル車より多い」。ドイツの著名エコノミストらがこんな研究報告書を発表し、論争になっている。ディーゼル車の排ガス不正を受け、独自動車業界が進めるEVシフトに冷や水を浴びせかねない内容だ。報告書をまとめたのは、ドイツを代表するシンクタンク、IFO経済研究所のジン前所長ら。サイズなどが共通するメルセデス・ベンツのディーゼル車「C220」と、米テスラのEV「モデル3」のCO2排出量を、走行に必要な発電量などを考慮して比較した。ドイツではCO2を多く排出する石炭火力発電が電源全体に占める割合が高く、モデル3の排出量が最大28%多くなったという。エコノミストらは報告書で、「EVを排出ゼロとうたうのは、政治的ごまかしだ」と訴えた。こうした主張をめぐっては、データの選択が意図的だとの批判もある。ウィルトシャフツウォッヘ誌は、報告書が旧式の基準に基づく試験値を採用している点を問題視。この基準は、ディーゼル車の排出量が実態より少なめに出やすいために段階的に廃止されることが決まったと指摘した。

「EVはCO2多い」=ドイツ著名エコノミスト主張で論争(乗りものニュース)

 

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