ドイツ政府もEUの指導者たちも、産業の発達とCO2には、(少なくとも今のところ)切っても切れない縁があることを絶対に認めない。電気自動車こそが未来のテクノロジーであり、地球を救う手立てだというのが、彼らの主張だ。ところが、現実として、電気自動車は売れなかった。
そこで彼らが考え出した奥の手がガソリン車の禁止だ。20世紀の初め米国では、ガソリン車の売れ行きを加速させるため、馬車の走行を禁止した。21世紀のEUはそれにあやかり、2035年以降は気候温暖化効果ガス(要するにCO2)を排出する車は新規登録をさせないつもりだ。それに加えて各国それぞれが電気自動車に、購入や充電設備設置の際の補助金など、さまざまな特典を付けた。
政府が税金や法律を使って特定の商品の購入を禁止したり、消費を特定の商品に誘導したりというのは、もやは自由経済とは言えない。そして、計画経済がうまくいかないことは、すでに歴史が証明している。
電気自動車事業も失敗…ベンツ・ポルシェで繁栄したドイツの街が火の車になった「恐ろしい理由」(現代ビジネス)